実母。。。毒が出てくるまで

こんにちは。50代主婦[なっすえん]です。

最近、娘と口論するたびに実母を思います。毒親である母に近づいていく自分を感じた時に。。。

🦝狸がやって来る日

幼い頃の思い出話。

自営業を営んでいた我が家には、数か月に一度、狸がやって来る日がありました。

その日はとても怖い表情の母から「今日は狸が来るから雨戸も閉めて家の中で音を立てずにじっとするのよ。声を出したり音を出したら捕まって食べられしまうから。」と告げられていました。いつもより早く帰宅した両親があたふたと準備に動き回り、やがて電気を消した真っ暗な部屋の真ん中で両親と妹と4人で抱き合うように固まりじっとして待ちます。

しばらくすると、外から呼びかける声が聞こえ雨戸をどんどんと叩く音が聞こえてきます。「狸が来たよ。耳を塞いで動かないのよ。」妹と恐怖で震えながら耐えます。どれくらいの時間が過ぎたのか、「狸が帰ったみたいだけど外にいないか確かめてくるからじっとしてなさいね。」と外に出ていこうとする両親。それを追う妹を抱きかかえて待ちます。狸がいないことを確認すると電気がついていつもの日常が戻ってきます。

私が覚えている一番古い記憶。。。3歳くらいかな。昭和の時代。これが督促の日だと理解したのは10年ほど後の事です。断片的な記憶しか残っていませんがトラウマが多く作られた時期ですね。今になって思い返してみても何が基準か分かりませんが、よく叱られよく叩かれていたので…

それなりに楽しかった

商売がうまく軌道に乗っていたのか、9歳まではやりたい習い事は全てやらせてもらい、上品な服を着ていたと思います。おもちゃも多く、友達からうらやましがられていましたね。
和裁・洋裁なんでも出来る器用な母は、私と妹にお揃いの服を手作りしてくれたりしました。この時期は笑顔が多く私達姉妹に愛情をもって接してくれていました。
夏には日中は店を離れる事が出来ないので、時間をこじ開けるようにお客様が減る夕方の時間帯に、海水浴に連れて行ってくれました🌊
本当に楽しい思い出でした。

その一方で家庭内は喧嘩が絶えない両親でした。月に一度しかない休みの日に家族四人で行動すると、出かけた先で大喧嘩をします。とばっちりは子供(特に長女の私)に向かいました。苦肉の策である時期からは２対２で別々に行動し始めました。毎月交互にペアを替えて出掛けるのです。
私にとっては苦痛の日でした。両親それぞれから否定される一日でしたから。

妹といる方が楽しい

休みの日、笑顔で親に話しかけます。「今日は楽しみだなぁ。どこに行くの？」

はじめから顔をしかめるのは母でした。深いため息をついて「今月はあんたと一緒か。〇〇(妹)との方が楽しいんだけどな。」と逸る思いの私とは対照的にのろのろと準備をします。先に家を出た二人から一時間近く遅れて出発することが多かったです。辛い記憶なのか遊びに行った先の母との記憶は殆ど残っていません。夕方、楽しそうな父と妹を見ると、来月こそは楽しもうと思っていました。
月が替わり父と出掛ける私は楽しいのですが、途中で必ず「〇〇と来た方が楽しいな。」と言われるのです。家に戻れば妹と笑顔で話す母を目の当たりにします。ひっそりと泣いていました😢この頃まではまだまだ幸せでした。ここからが母との関係に心底悩み始めることになるのです．．．