笑顔を忘れていた私へ ~娘との何気ない会話から気づいたこと~

子育て・親子関係
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娘からの思いがけない一言

「お母さんって、昔から笑ってなかったよね。」

この何気ない一言が、私の中で何かを変えるきっかけになりました。

その言葉を聞いた瞬間、思わず心の中でこう思いました。

「何を言ってるの?
あんなに笑いながら公園で遊んだ日々があったじゃない?
小さい頃の写真だって、笑っているものばかりなのに…」

私には、娘の言葉がどうしても信じられませんでした。
腑に落ちない気持ちと、記憶の中にある楽しかった日々――
でも、会話を続けるうちに、心の奥底で眠っていた何かが、静かに目を覚ましたような感覚があったのです。

離婚を意識し始めてから成立するまでの6年間。
今振り返ると、あの頃の私は確かに笑っていませんでした。

「お母さん、笑って」
そんな娘の言葉にさえ、何も返せなかった日々。
苦しさ、孤独、そして無理をしても笑えない毎日。

娘の言葉には、嘘なんてなかったのです。
むしろ、そのひと言は、私の心の奥深くまで突き刺さるほど、まぎれもない“真実”でした。

離婚までの時間が、私から笑顔を奪った

思い返せば、あの頃の私は毎日、何かに耐えていました。

家の中に流れる静かな緊張感。
言葉にできない不満や悲しみを飲み込んで、ただ日々をこなしていた日常。

「母として」「妻として」――
その役割を懸命に果たそうとするうちに、自分自身の心を置き去りにしていました。

気づけば、鏡に映る自分の顔には、笑顔がなくなっていた。
いえ、鏡すらまともに見ていなかったのかもしれません。

笑っていた私を思い出せない

娘の中の記憶にある私は、いつも苛立っていて、すぐに怒っていた母。

その記憶の上に、「笑わない人」というレッテルが上書きされていた――
それが悲しくて、申し訳なくて、でも少し悔しくもありました。

「この子の将来を私が守らないと」
そんな思いが強すぎて、私自身の感情に目を向ける余裕さえなくなっていたのです。

「娘に安心を与えられていたのかな」
「私はちゃんと、できていたのかな」

そう問いかけても、返ってくるのは、苦しそうな自分の姿ばかりでした。

けれど、今なら笑える

あの頃の私には、笑う余裕なんてありませんでした。
でも、今は違います。

離婚を経て、心が自由になって、ようやく自分自身と向き合えるようになりました。

もちろん、生活はまだ決して楽ではありませんし、不安もたくさんあります。
けれど、それでも「笑おう」と思える今の自分がいます。

娘と他愛もない話をして、ふと笑い合える。
そんな日常が、今は心から愛おしく、幸せだと感じられるのです。

笑顔を取り戻すために必要だったもの

あの頃の私に、必要だったのは「勇気」でした。

「終わらせる」という決断をするまで、6年もの時間がかかりました。
でも、その決断があったから、今の私があります。

そして、笑顔の母を娘に見せられる“今”があります。

これからは、取り戻したこの笑顔を、何よりも大切にしていきたい。
過去の自分も、今の自分も、どちらも私。
そのすべてを受け入れながら、娘とともに、少しずつ前へ進んでいこうと思います。

最後に

かつての私のように、笑うことさえ忘れてしまうほど、心をすり減らしている人がいるかもしれません。
もし今、そんな日々を過ごしているなら――どうか、自分の心に正直になってください。

笑顔は、取り戻せます。
たとえ少しずつでも、自分を大切にすることで、人生は変わり始めます。

あなたの中の“本当の笑顔”が、また花開く日が訪れますように。

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